『生類憐みの令』の下では、門前で犬や猫が野垂れ死にしていると、家主に三文の罰金が科された。ならばと日の出前に起きて、人々の往来が始まる前に見回り、屍があれば片づけてしまうことで罰金を免れる。
諺、早起きは三文の徳(得)の由来(江戸の犬猫ではなく奈良の鹿など諸説あり)。
片づけるとは言っても、手っ取り早く隣家の門前に移動させる人が多かったらしい。
家の前に何があろうが、何時に起きようが、今は失うものなどないけれど、ふと思った。
自分はあと何度、朝焼けを見るのか。
朝焼けに何か特別な思い入れがある訳ではないが、見れば清々しい気分になる。
散歩を心待ちにしている生類もいることだし、早く寝て、早く起きてみようか。